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街の灯 北村薫 [推理小説 ミステリ]

昭和七年、士族出身の上流家庭・花村家にやってきた女性運転手別宮みつ子。令嬢の英子はサッカレーの『虚栄の市』のヒロインにちなみ、彼女をベッキーさんと呼ぶ。新聞に載った変死事件の謎を解く「虚栄の市」、英子の兄を悩ませる暗号の謎「銀座八丁」、映写会上映中の同席者の死を推理する「街の灯」の三篇を収録。裏表紙より引用。

昭和初期という私にはあまり馴染みの無い時代。
花村英子は士族出身で社長令嬢。
この時代は身分制度が残っている。
皇族の関係の人が宮様、大名出身の華族などがおり、士族で金持ちでも引け目を感じるらしい。
中学生の英子でも、身分が上の同級生にも気をつかう世界。
今では考えられない時代が舞台です。

運転手のベッキーさんは女性なのだが、この時代に車の運転手をするぐらいだからちょっと変わっている。
その辺は読んでからのお楽しみで。
そのベッキーさんと英子が一緒になって謎に取り組むのだが、その辺もおもしろく書かれているので触れないでおきます。

読んでいると彼女たちの日常を書いているだけなんだけど、自然になんらかの謎が提示されてくる。
凝ったトリックなのではないのだが、なるほどと感心させられました。

北村薫を初めて読んだんだけど、書き方が文学的で読みにくいと思いました。
悪い意味ではなく、それは私が無能だからです。
あとがきに優しい作風だと書かれている意味はわかりました。
どこか違う世界にいるように感じられて。
ベッキーさんシリーズとして続きがあるそうなので、また読んでみたいです。
街の灯 (文春文庫)

街の灯 (文春文庫)

  • 作者: 北村 薫
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2006/05
  • メディア: 文庫



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コメント 2

蒼竜窟

夜桜さん、musemistyさん nice!ありがとうございます。
by 蒼竜窟 (2010-05-14 03:30) 

蒼竜窟

tontaさんnice!ありがとうございます。
by 蒼竜窟 (2010-05-15 02:40) 

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